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「国境のない生き方」ヤマザキマリ著 を読んで

地球 by pixabay

 

以前ひかるさんの書評記事を拝見し、興味を持った本を読みました。

 

 

こちらの本です。

 

著者について

ヤマザキ・マリ

漫画家、イタリア在住。

日本と古代ローマを舞台にした「テルマエ・ロマエ」の作者です。

 

公式サイトはこちら→ヤマザキマリ公式HP | mari yamazaki official web site |

Twitterもされており、公式サイトにリンクがあります。

 

本の概要

著者の子供時代から、14歳の欧州ひとり旅・イタリア留学・出産・漫画家デビュー・結婚を経て現在(2015年3月)までの人生が書かれています。

 

珍しい生き物の観察をするような感覚で読んでいただけたらな、と思います。

 

とあるように色々なエピソードがわかりやすく載っており、読みやすかったです。

 

心に響いた5つのポイント

 

  1. 自分らしさって何?
  2. アウトプットの重要性
  3. 失敗を恐れない
  4. 地図を「地球」サイズに
  5. 生きてるだけでいい

順にご紹介しますね。

 

1.自分らしさって何?

 

 よく「自分らしさ」みたいなことを言うけど、正直なところ、私にはわからないのです。「自分らしさ」って一体どういうことなのか。

 

 「自分はこうだから」って、それに合わせたアイテムで装ったり、それに合わせた考え方をするようになっていたり、あるいはそこから外れたようなことをすると「自分らしくない」と言うけれど、「一体、誰がそれを決めたんでしょうね?」という話です。

 

 自分らしいとか、らしくないとか、何かをやる前から囲いを決めてしまうことは、最初から自分で自分の限界を決めてしまうことに等しい。

振り返ってみても、私は、ただ前からやってくるものを、はっ、はっと必死で乗り越えたり、よけたりしながら、ひたすら前に進んできただけで、その時に自分らしいとか、らしくないとか考えたことは一度もなかったと思います。

 

 無我夢中で生きていると、そんなことは二の次、三の次で、どうでもよくなるのではないでしょうか。

 

私は不器用なので、いっぱいいっぱいの時が多いです。

その中で、特に無我夢中だったと思い出すのは次の時期でした。

  • 卒論を書いている時
  • 仕事を辞める前の数か月
  • 息子が生まれて数か月

 

確かに「自分らしい」と考える余裕はなく、やるべきことを次々にこなしていくだけで精一杯でした。

でも、ここまで生きてきました(笑)。

 

どの状態であってもまるごと自分なので、人の目を気にすることはないですよね。

 

 

2.アウトプットの重要性

 

やっぱり、自分ひとりで抱え込んでいたのではだめで、常にアウトプットして、人とコミュニケーションすることが必要。

 

 これは私もイタリアで痛感したことですが、教養を高めるといっても「自分はたくさん本を読んだからいいわ」という話ではないんですね。見て読んで知ったら、今度はそれを言葉に変換していく。

 これって、日本人に欠けているところではないかと思います。

 

 さまざまな国籍、文化、背景を持った人たちが一緒に生活している場所では「言わなくてもわかってくれる」はあり得ない。ヨーロッパの社会においては「自分の考えをアウトプットすること」は必須の能力でもあるんです。 

 

「本を読んだだけ = 読んだつもり」で終わってしまいがちですが、アウトプットするからこそ自分の身になるのではないでしょうか。

 

以前にアウトプットの重要性が書かれた本を読みました。

アウトプットの基本は、話す・書く・行動するです

参考記事→『読書は「アウトプット」が99%』 藤井孝一著 を読んで – シンプルライフで楽に楽しく

 

 

「言わなくてもわかってくれる」は日本的な考え方ですよね。

否定するわけではありませんが、自分が言葉で言われるとうれしいので、相手にも言葉で伝えるように心がけたいです。

 

 

3.失敗を恐れない

 

私にとって「失敗」は、ダメージ・ポイントじゃないんですね。失敗が増えれば増えるほど自分の辞書のボキャブラリーが増えるわけですから、「やっちまった」「しまった」と思って、またやり直しっていうのは、死ぬまでやっていいと思うんです。

 

 その時は「ああっ、こんなつもりじゃなかったのにどうしよう」ということでも、時がたてば「失敗」というカテゴリーには入らない。「経験」なんですよ、それって全部。

(中略)

 

点がつながって線になるみたいに、「ああ、そういうことか」と自分の中で腑に落ちる時が必ずくるから、それまではガンガン失敗して、ガンガンかさぶたを厚くして、自分の中のボキャブラリーを増やしていけばいい。そう思っています。

 

子供の頃に比べると大人になった今は、失敗したくないという思いが強くなっていると感じます。

しかし振り返ってみると、失敗や不幸(不運)だと思ったことが案外よいきっかけになっていたということがあります。

 

失敗はいつか経験になる死ぬまでやり直せると考えると、楽になりませんか?

 

 

4.地図を「地球」サイズに

 

みんな、持っている地図のサイズを変えてみたらいいと思うんです。基本にする尺度を変える。

 

 自分が暮らしている町でもなく、国でもなく、自分が生きているこの地球、この地球で生きているありとあらゆる生き物、宇宙、そこまで地図を広げていったら、ものの考え方や見え方も変わるんじゃないか。 

 

著者がイタリアから帰国する時、お母さんが「わかった。じゃ、行くわ」と言って北海道の千歳から成田空港まで車で迎えに来て、そのまま長崎県の島原まで行ったというエピソードが載っていました。

 

現在は新幹線や飛行機といった移動手段があるので、行こうと思えばどこへでも行けますね。

特に飛行機はLCCの登場で、驚くほど安い運賃があります。

 

オフ会などで日本各地へ移動されている記事をブログで拝見して、行動力を見習いたいと思っています。

 

外国に行けば言葉・文化が違い、戸惑ったり対立したりすることも多いでしょう。

しかし宇宙から見れば、人間は地球に生息する生き物の1つですよね。

 

地球規模で考えると週末の食事メニューは何にしようという私の悩みは何て小さいことでしょうか。

 

 

5.生きてるだけでいい

 

 単純に地球があって、太陽があって、この環境の中で生きていける生命体として、私たちは命を授かったのだから、まず「生きてりゃいいんだよ」。これが基本。

 

 生きてていいから、生まれてきたんですよ。

 

 それなのに、なぜ生きていくのかとか、仕事がどうとか、人間関係がどうだとか、私にいわせれば、そんなものは、あとからなすりつけたハナクソみたいなものです。

 

この部分を読んですぐに、明石家さんまの名言「生きてるだけでまるもうけ」を思い出しました(笑)。

 

生きていれば著者の言うハナクソが色々ありますが、命を授かって今生きていること自体が奇跡ではないでしょうか。

当たり前と思わずに、感謝を忘れないようにしたいです。

 

 

まとめ

この本を一言で表すと「物事を大きな目線で見る大切さを教えてくれる本」といえるのではないでしょうか。

 

世界に出れば違う考えを持つ人が数多くいますし、未来には宇宙人(?)との出会いがあるかもしれません。

その時に大きな目線を持っていると、交流が楽しめそうです。

 

 

最後になりましたが、本を読むきっかけをくださったひかるさん、ひかるさんに本をオススメされたマギーさんに感謝いたします。

ありがとうございます。

 

お2人のブログはこちらです。 

◆ひかるさん

 

◆マギーさん

 

長文にお付き合いくださいまして、ありがとうございます。