我が家は毎日、スムージーを飲んでいます。
スムージーでがんが消えたという本を知り、興味を持ったので読みました。
目次
◆著者について
林 恵子(はやし けいこ)
てんとうむしのみに焦点をあててモノづくりをしている、てんとうむし作家。
てんとうむし新種発明協会デザイン研究所長。
iichi(いいち)にも作品を販売されています。
→“林恵子”の検索結果 | iichi(いいち)| ハンドメイド・クラフト・手仕事品の販売・購入
◆本の概要
夫の食道がんが見つかり、手術。
右肩に転移が見られるも取れず、放射線治療と抗がん剤治療を開始
↓
抗がん剤の副作用に悩まされ、抗がん剤治療の継続を拒否する
↓
なにかしなくてはいけないと、食べものと生活習慣に配慮した生活をつづけることに
↓
免疫療法を受けようと7ヵ月後に検査したときに
がんが消えていることがわかる
イラストが多く、読みやすかったです。
4コマ漫画もあります。
参考にしたいレシピも数多く載っています。
◆心に響いた5つのポイント
- 抗がん剤では治らないと実感
- 免疫力の大切さ→7つの”快”
- 治療法はひとつではない
- がんとは「闘わない」
- 健康は毎日の習慣から
順にご紹介します。
ポイント1.抗がん剤では治らないと実感
著者の夫・林政明さんは、2009年1月に食道全摘出の手術を行いました。右肩のリンパ節にも転移が見つかりましたが、手術では取れません。
そこで放射線治療に加えて抗がん剤治療が始まり、吐き気と口内炎という抗がん剤の副作用に悩まされます。
「ずっと抗がん剤を入れておかないと首にも頭にもどんどん広がりますよ」と、担当医は言いました。つまり、吐き気と口内炎が治ったなと思った頃に投薬、そしてまた副作用。あの辛さも限りなく続くということです。「どんどん広がる」という言葉も恐怖でしたが、副作用に苦しむ夫を見る方がもっと恐ろしいと思いましたし、なにより、
「抗がん剤では治らない、むしろ免疫力や体力、気力が落ちるんだ」とはっきりわかったのです。
それから著者は積極的に情報収集を行い、帯津三敬塾クリニックを受診し、信頼できる帯津良一医師と出会います。
そこで、がんの三大治療法以外の「統合医療」という治療法に出会います。(ポイント3.治療法はひとつではない(後述)でご紹介します)
もちろん医師は専門家ですが、医師に言われるままでなく、おかしいと思ったことは質問する。(時には勇気が必要ですが)
そこでもし納得できる回答が得られなかったら、患者である自分で情報収集することが大切ですね。
ポイント2.免疫力の大切さ→7つの”快”
夫の体内にできてしまった「がんちゃん」も、夫のからだの一部であることに変わりはありません。それを、叩いてやっつけようとすれば、夫のからだも一緒にダメージを受けてしまうのです。そうではなくて、夫のからだが「がんちゃん」と向き合うための基礎体力を高めること。人間が本来持っている自然治癒力を信じること。それを可能な限り引き出すこと。
この考え方から、著者は免疫力を高める基本の7つの”快”を生み出します。
<快腸>腸をきれいにする(免疫細胞の6割は腸にあります!)
<快食>制がん効果のある栄養素をたくさん摂って、油や乳製品や肉類を控える
<快温>体温を36度後半にする(体温が高いと免疫力が高まるのと、がん細胞は熱に弱いため)
<快血>血行を良くする(免疫を司るリンパ液の流れをよくすることで血行促進)
<快眠>からだを休める(がんは夜行性、代謝が活発になり免疫力が高まる時間帯も夜間)
<快笑>1日1回大笑いする(笑うことで、NK(ナチュラルキラー)細胞が活性化)
<快適>楽天的に考える(ストレスをためない。ポジティブなイメージを持つ)
<快食>のページで詳しいレシピが数多く載っています。
スムージーも登場します。著者は朝1杯のビタミンスムージーです。
<快温><快血>は冷えとり健康法に非常に近い考え方ですね。
がんは夜行性ということを初めて知りました。早寝早起きは大切なのですね。
私も早寝早起きを実践しています。
ポイント3.治療法はひとつではない
ご存知の方も多いと思いますが、がんの三大療法とは「手術療法」「化学(薬物=抗がん剤)療法」「放射線療法」です。
医師に任せるしかない「三大治療法」よりむしろ、自分自身でできる日常的なケアが、自分のからだの免疫力を高め、自分の細胞を健康な細胞に戻していく上ではとても大切な意味を持っていると思います。
(中略)
それぞれの治療法から少しずつ知恵を拝借して小規模にアレンジすることにしました。たとえば、高濃度ビタミンC大量投与からは「ビタミンスムージー」と「寝る前のレモネード」、温熱療法からは「こんにゃく温湿布」というように。これなら、少しの負担で自宅でも毎日実践できます。お金をあまりかけずに手間をかける、その方がわたしには向いていたのです。
「これが良い」という情報をそのまま取り入れるのではなく、取り入れやすくアレンジして継続する。これが、治療法と長く上手にお付き合いするコツではないでしょうか。
三大治療法以外の治療法は色々あります。
情報もありすぎると、どれが良いのかわからなくなる場合がよくありますよね。
情報の取捨選択能力が必要になります。
加えて、継続する力が大切ですね。
7つの”快”をベースにした著者の努力の継続に、夫・政明さんへの愛情がひしひしと伝わります。
著者が出会った帯津良一医師は統合医療を行う方です。
統合医療とは、対症療法(主に近代西洋医学)と原因療法(人間の心身全体を診る)の両方を取り入れた医療です。
ポイント4.がんとは「闘わない」
人間は、約60兆個の細胞からできています。それが分裂を繰り返し、新しい細胞に生まれ変わっていきます。がん細胞だって、自分の細胞の一つです。
不良になってしまったがん細胞と「闘う」のではなく、愛情をもって接し、良い子に戻す。この考え方は、わたしたちには合っていました。環境を良くしていけば、きっと元の良い子に戻ってくれる。「良い子になれ、良い子になれ」と思いながら、治療に臨みました。
がん細胞を良い子に戻してくれる細胞も、自分自身のからだの中にあります。ナチュラルキラー細胞(NK細胞)と呼ばれるものです。不良になりたい細胞(子ども)は毎日現れますが、そのつどNK細胞(お母さん)によってたしなめられ、良い子に戻って朝を迎えています。
(中略)
自分の一部であるがん細胞と「闘う」のではなく「共存」「共生」するつもりで、より良い環境を一緒に考えてあげることが大切なのではないでしょうか。
「がん細胞も自分の細胞の一つ」という言葉に重みを感じます。
その通りだと思います。
また、面白いことが載っています。
【がんさんプロフィール】
好きな食べもの:糖質、油、カロリー
嫌いな食べもの:ビタミン、ミネラル、食物繊維
好きな場所:35度台の寒い場所
嫌いな場所:36度台後半の暖かい場所
特徴:動きが速い*
夜行性(22:00から4:00まで活発に動く)
冷え性
趣味:悪い仲間を増やす
*動きが速い細胞だと思われていたが”がん幹細胞”という動かないものもいることがわかった!←動きの速い細胞を攻撃するようにできている抗がん剤が効かない!
がんと冷えの関係が出ています。
もしも林夫妻にお会いする機会があれば、冷えとり靴下をおススメしたいです。
(もしかして、不採用になったのかもしれませんが…)
ポイント5.健康は毎日の習慣から
仕事で無理をする、ストレスをためる、暴飲暴食などなど、がんを成長させてしまった「元の生活」に戻ることはとても危険なことです。がんを機に、今までの生活を振り返って見つめ直し、からだの声を聞いて、習慣や考え方を変えていく機会にしてほしいと思います。
(中略)
続けられるか不安に感じたとき、思い浮かべたのは「おてんとうさまは見ている」という言葉です。日本人のDNAに組み込まれた感覚だと思います。おてんとうさまは、わたしたちがした、いいことも悪いこともちゃんと見ています。自分のためにきちんと栄養を摂る、自分のためにからだを温める、自分のためによく笑う・・・その積み重ねが明日の、未来の自分につながっていくはずです。
がんに限らず、病気は日々の生活習慣から起こるものが多いと言われます。
私もついつい甘いものを食べ過ぎることがあります。
いち主婦として食事を含めた生活習慣の面で、家族の健康を第一に考えていきたいです。
◆まとめ
この本を一言で表すと「生活習慣を見直すきっかけが得られる本」といえるのではないでしょうか。
現在がんの方→こんな症例があることを知っていただける
現在がんでない方→以下の2点に注目していただける
- 免疫力の大切さ→7つの”快”
- 健康は毎日の習慣から
とても長い記事になってしまいました。
ここまでお付き合いくださりまして、ありがとうございます。