皆さん、ご自身のことはお好きですか?
残念ながら私は、自信を持って「好き」とは言えません。
今回、自尊心を高める方法が紹介されているこちらの本を読みました。
きっかけは blanc さんの記事です。「自尊心」という言葉が心に残りました。
著者について
◆ジェリー・ミンチントン
アメリカの著述家。心理学に造詣が深く、自尊心に関する多くの著書を出版。
◆弓場 隆(ゆみば たかし)
翻訳家。自己啓発、心理学、医療・健康の分野に詳しい
本の概要
人生に大きな影響を与えるとされる自尊心。本書ではその自尊心を高める方法が紹介されています。「自分を好きになる」方法が50個、「よりよい考え方を選ぶ」方法が50個、計100個です。何度も繰り返し読みたくなる言葉が多くあります。
本書は「うまくいっている人の考え方」(1999年)と、その続編「うまくいっている人の考え方 発展編」(2004年)を合わせて1冊に再編したものです。
心に響いた3つのポイント
- まちがったことをしても自分を責めない
- 自分が重要な存在だと思う
- 耳の痛いことでも快く受け入れる
まちがったことをしても自分を責めない
あなたと、あなたのすることは別だ。たとえ「悪い」ことをしてしまっても、あなたは悪い人間なんかではない。単に、賢明ではない決定をたまに下すことのある人間だというだけである。
(中略)
あなたのとった行動はあなたの人間としての価値とは関係がない。まちがいを避けたからといって、いい人間であるわけではないのと同様、まちがいを犯しても悪い人間というわけではない。
行動とその人自身は別という発想、冷静に考えればその通りで理解できますね。
しかし、いざ「まちがってしまった」場面に直面したときに行動と自分自身を切り離して考えることができるかというと…自信がありません。感情的になってしまいそうで。
たとえ自己嫌悪に陥ってしまっても、「自分は価値のある人間」という言葉をすぐに思い出して、気持ちを切り替えていけたらと思います。
たとえ愚かなまちがいをしても、自分は十分に価値のある人間だ。
自分が重要な存在だと思う
あなたは社会から切り離されて生きているのではない。あなたの行動は周囲の人たちだけに影響を及ぼしているのではないからだ。たとえ自分では気づいていなくても、あなたの行動はあらゆるところに影響を及ぼしている。
(中略)
あなたのすべての行動の影響はどんどん広がって、やがて地球上のすべての人と物に影響を与えるかもしれない。あなたはそれくらい重要な存在なのだ。
食事という分かりやすい例がありました。
人間には欠かせない食事には「作物を栽培→農産物を加工→小売店まで運搬・販売」という多くの工程がありますよね。つまり、自分が食事をする=多くの人に仕事を提供することです。その仕事で生活をしている人もいるのですから。外国産の作物を食べる場合は、遠く離れた土地に住む人の生活にも影響しますね。
これは食事だけでなく、洋服やスマホなどの持ちものにしてもそうです。赤ちゃんからお年寄りまで年齢や生活スタイルに関係なく、誰もが多くの人やモノとつながっているのですね。
自分が重要な存在だと思うと同時に、私たちの生活は多くの人に支えられているおかげだという気持ちになりました。
私はこの世の中で重要な仕事をし、重要な生活を送っている、重要な存在だ。
耳の痛いことでも快く受け入れる
誰だって自分の嫌なことを言われたり批判されると、耳をふさぎたくなりますよね。しかし著者は、純粋に自分のためを思って建設的な批判をしてくれる人がいるのならそれは幸せなことで、次のように対処するとよいと言います。
- 批判に耳を傾ける → 自分の成長や、新たな一面を発見する機会ととらえる
- 身構えたり反論しない → 冷静に意見を聞く。相手の欠点を指摘したりしない
- 腹を立てない → もしプライドが傷ついたら、自分の長所に目を向ける
- 感謝する → 的を得た指摘に対し「言ってくれてありがとう」とお礼を言うくらいの度量の広さを持つ
できていないことが多いだけに、耳が痛いです(笑)。しかし、特に大人になってからは本音をズバッと言ってくれる人は貴重だと思うようになりました。嫌われる可能性があるのにもかかわらず、私のためを思って言ってくれるのですから。
その意見を貴重だと思いつつ、私は素直に受け入れられない部分がありました。広い心を持って受け取りたいものです。
建設的な批判は人身攻撃とは違う。しっかり聞いて自分の向上に役立てる。
まとめ
この本を一言で言うと「自分を大切にし、もっと好きになるための本」と言えるのではないでしょうか。
自尊心が低いという方はもちろん、普段は自尊心が高くても嫌なことがあって落ち込んでしまった時に読むと、前向きになる手助けをしてくれそうです。
この本を読んだ後、少しは私自身も大切な存在だと思えるようになり、心も軽くなったような気がします。
本書はこちらです
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