以前にアドラー心理学を使ったお片づけの本を読み、アドラー心理学に興味を持ちました。今回は、子育てがラクになるというこちらの本を読みました。
著者と概要
著者
野口 勢津子。アドラー心理学をベースにした子育て講座・セミナー講師。
ブログはこちら→【横浜・都筑区】アドラー心理学・ 勇気づけにユーモアでママの心がラクになる!「くすっと」子育て
野口さんは小倉広さんと「アドラー心理学で鎌倉パパママ応援プロジェクト」を開催されています。小倉さんといえば、こちらの本を読みました。
概要
「勇気づけ」でおなじみのアドラー心理学に基づいた、勇気づけの子育て本。子育てには「技術」が必要で、その技術が紹介されています。
例えとして、日常のよくある場面が出てきます。こういう時はこうしましょうという具体的なアドバイスがあり、分かりやすく参考になります。
心に残った3つのポイント
- 失敗に「なんで?」は禁句
- 子どものダラダラにイライラした時は
- 「嫌い」と言ったら「好きなもの」を尋ねるチャンス
失敗に「なんで?」は禁句
勇気づけの反対は「勇気をくじくこと」だそうです。
例として、子どもが食事をテーブルに運ぼうとしてガッチャーンとこぼしてしまった、という場面。このような時に「なんでこぼしちゃったの?」と言ってしまうことはありませんか?この「なんで~?」という原因を探る質問は、子どものやる気を失わせ、勇気くじきの言葉だそう。
原因探しの問いかけは責任を問われているような気持ちにさせるので、子どもはお母さんから責められたような気持ちになります。
言う側は決して責めているつもりはないのですが・・・。確かに、自分の失敗で「なんで~?」と言われると、責められているという気持ちがします。
対して、「目的」からアプローチすると、「なんのために~したの?」となります。この場合、成し遂げたかった未来に焦点が当てられます。
(中略)
行動の結果がたとえ失敗でも、行動の「目的」に注目すれば、子どもの「やる気」や「貢献したい気持ち」といったプラスの面が見えてきます。
この部分を読み、私は原因を探りたい性格だと思いました。「物事がなぜこうなのか」という理由が分かると、新たな発見をしたようで嬉しいです。だから理系に進んだのでしょう(すべての理系人間が当てはまる訳ではないでしょうが、傾向としてあると思います)。
「なんで~?」という疑問を持つことは大切だと思いますが、人間の失敗に関しての「なんで~?」は、責める行為に。これから気をつけ、行動の「目的」に目を向けたいと思います。
子どものダラダラにイライラした時は
朝の登校時間が迫っているのに、子どもの準備が進んでいない。親は間に合うのかと心配してイライラする一方で、子どもはダラダラ。よくある状況ですね。(苦笑)
この場合、学校の準備をして時間通りに出発するのは「子どもの課題」であり、「親の課題」ではありません。親は何もしないのが正解で、手出し・口出しは無用。そして「親の課題」は、イライラしている自分を鎮めること。なぜなら、イライラは親が生み出した、親の感情だからです。
子どもが「自分の課題」だと気づいたら、子ども自身が解決できるように支援するのが親の役目です。
「課題の分離」とは、子どもを取り巻く様々な問題(課題)が起こったとき、その問題は誰が解決しなければならない問題か、つまり「誰の課題なのか」(=「親の課題」か「子どもの課題」か)を分けて考えることです。
子どもに失敗をさせたくない、でも成長のためには失敗も必要。難しいですね。すぐ手や口が出てしまう私はぐっと我慢が必要で、すべきことは、自分のイライラを鎮めること。子どもの成長と親の成長は同時進行だと感じました。
「嫌い」と言ったら「好きなもの」を尋ねるチャンス
自分の「嫌い」なものがわかっているということは、「好き」なものが聞き出せるチャンスが隠れている、ということにもなります。
子どもが「これ嫌い」と言ったら、「じゃあ、あなたの好きなこと、得意なこと、ワクワクするのはどんなこと?」と逆に聞くチャンスと捉えましょう。
親の役目は、子どもが得意なこと・好きなこと・ワクワクすることを、今よりもっと好きになれるように応援すること。そして、「大好きなことがある→自分に自信がつく→自分を好きだと思える→自分には困難を乗り越える力がある、と信じる力が湧いてくる」につながるのだそう。
子どもに限らず、大人でも好きなことを聞かれて語るのはうれしいですよね。コミュニケーションに活かしていきたいと思います。
まとめ
この本を一言で言うと、「親子がラクになる子育ての技術本」と言えるのではないでしょうか。
親がイライラしないことで、子どももラクに暮らせるのではないでしょうか(イライラした親、イヤですよね)。子育ての本ということで、「子育てあるある場面」が登場しますが、配偶者をはじめとする家族・職場など、大人の人間関係にも当てはまりそうです。
イライラしがちな私は見習いたい点がたくさんあり、これから実践していきたいと思います。
本書はこちらです。
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