「1日30時間あったらいいのに」と思ったことはありませんか?
私は年を追うごとに時間が経つのが早く感じ、気づいたら「もうこんな時間!?」ということがよくあります。
本書は著者の経験と脳科学・心理学に基づいた時間術の本。集中力を中心に時間を考え、最高の生産性を出そうというもの。
今回は、1日の中で集中できる時間帯と集中力をアップさせる方法を紹介します。
運動するほど時間が生まれるという、一見矛盾するようなポイントに目からうろこでした。
時間を作るために運動を!
集中力でスピードと質に大きな差が
20年ほど前に著者が英語論文を書いていた時、書く時間帯によって進むスピードが全く違ったそう。
- 平日の夜(9時前後)→1時間で5行
- 土日の当直の午前中→1時間で10行
これは、頭と体の疲れ具合によって集中力が大きく変わるということ。
平日は昼間に診察し夜に実験をしながら書いていたので、心身ともにヘロヘロ。一方、土日の午前中は体も頭も疲れていない状態です。
この経験から著者は英語論文を夜に書くのはやめ当直の午前中に書くようにしたところ、執筆速度が2倍ほど速くなり文章のクオリティも2倍近くアップ。
約4倍の効率化に成功です。
起床後の脳のゴールデンタイム
1日のうちで最も集中できる時間は起床後の2~3時間で、脳のゴールデンタイムと呼ばれます。
睡眠中に私たちの頭の中は整理整頓されます。夢によって「前日の出来事」の記憶が整理整頓され、朝起きた直後の脳は、「片づけられて何も載っていないまっさらな机」の状態になります。
この時間に頭を使う集中仕事(クオリティの高い文章を書く・語学学習・難しい書類の読み書き)をすることで、短時間で仕事をこなすことができます。
先ほどの英語論文の例がまさにそうですね。
第二の脳のゴールデンタイムを作る
午前中で集中仕事→昼休み(ランチ)で回復→午後にもうひと頑張りしても、夕方は疲れが出てくるもの。
もし、1日の途中で脳を朝起きた時と同じ状態にリセットできたら、脳のゴールデンタイムが2回=1日が2倍になるという計算に。
その方法が運動です。
人によって違いますが、著者は夕方に1時間ほどジムで有酸素運動をした後にカフェに行き、2~3時間執筆するそう。
主婦は夕方は慌ただしいので午後の早い時間か夜に、お勤めの方は退社後といったイメージでしょうか。
時間がない方に!
脳の活性化には有酸素運動を週2~3回するのが理想ですが、時間が取れない方におすすめなのがこちらです。
再生ボタンを押すと音声が流れます。ご注意ください!
www.youtube.comマンションの階段を本気で駆け上がろうかと思いました。
運動が脳にいい7つの科学的根拠
- 海馬の神経を増やし、長期記憶を強化する
- 脳を育てる←脳の容積が増える
- 運動直後から学習機能がアップする
- 頭がよくなる←運動する人としない人でテストをした結果
- 作業記憶がよくなる
- ぐっすり眠れる
- やる気が高まる←ドーパミン分泌により
2の脳の容積が増えるに驚きました。大人の容積は減るばかりだと思っていたのですが、増やせるとは!
若い頃に比べると物忘れが増えたので(汗)、やる気が大きくアップしました。
30分程度の有酸素運動によって、その直後から学習機能、記憶能力、モチベーションがアップします。継続的な運動習慣によって、シナプスのネットワークが増え、頭がよくなる、ということです。
まとめ
- 起床後2~3時間は脳のゴールデンタイム
- 午前中の集中仕事で効率アップ
- 午後の運動で第二の脳のゴールデンタイムを
- 運動で頭がよくなる
「時間がないから運動しない」でなく、「時間を作るために運動する」という発想に目からうろこでした。
元気で長生きするためにも日頃の運動は欠かせません。
現在運動を全くしていない私はジムや習い事を探しつつ、まずは手軽にできるウォーキングの時間を作りたいと思います。
集中力アップには睡眠時間も大切です。
▷睡眠時間、足りていますか?
▷「しないことリスト」pha著を読んで。その2、一番のミカタ・体の声を受け入れる編
↓ビジネス書・お片づけ・健康と、ジャンルを問わず本を読むのが好きです↓